滋賀県の教育現場では | 総君の菜の花日記

滋賀県の教育現場では



菜の花学会・楽会で滋賀県知事のお話を聞くことができました。

滋賀県では、菜の花を通じた環境学習を授業に組み込んでいるとのことで、紹介しますね。


 滋賀県内の小学校・障害児教育諸学校(241校)を対象に、「菜の花で『うみのこ』を動かそう事業」を滋賀県の行政として取り組んでいます。『うみのこ』というのは県所有の船のことで、菜の花から船の燃料を作る活動を通じて、省エネルギーなどの環境学習を図るためで、平成14年からこの事業を導入しています。

 

小学校3年生で菜の花を栽培し、翌年4年生になったら菜種を収穫します。栽培するだけでなく理科や社会の授業でも環境について学んでいきます。 収穫した菜種から油を搾り、出来た菜種油を学校給食の調理に使用します。

 5年生になったら、3年生の時に栽培した時のことや刈り取ったこと、給食の調理に自分たちが育てた菜の花から出来ていることなどを振り返り、これまでの行程を授業で学びます。その中で、実際に菜種油でポテトチップスを調理する実習も行います。


その後、調理に使用した油(廃食油)が工場で軽油に変わった燃料(BDF)を『うみのこ』の機関長に贈呈し、船に乗りながら「びわこフローティングスクール」が開校します。その中で、自分たちが3年生の時に植えて栽培・4年生で収穫し、調理に使われた油から船の燃料に使われているのを5年生の時に知ることになります。


 こうして菜の花の栽培から船の燃料に変わるまでを学習し、廃食油から石けんを作る体験も行われます。作った石けんで実際に洗濯もします。それを3年生にも伝えていくというものです。


小学3年生から5年生までの授業や体験を通じて、資源循環型社会や資源の有効活用を学んでいくことを滋賀県内の教育として位置づけ実践しているとは目からうろこがでました。全国でもこのような環境学習に取り組んでほしいものですね。